DIYショーで話題の和気産業のディスプレイ。スタートは1981年(昭和56年)だった

昭和50年代、全国各地でDIYショウが開かれるように

日本DIYショーの始まりは1976年(昭和51年)のことです。東京大手町の都立産業会館で、新建材新聞社・日本土木新聞社主催のもと2月に行われました。続いて7月には九州展、10月には大阪展が行われます。

現在では毎年恒例となっている、日本DIY協会主催の「DIYショウ(※)」は、1978年(昭和53年)に東京晴海で開催されました。第2回、第3回は日本ホビー協会との共催で行われ、第4回から日本DIY協会の単独主催に戻ります。

※現在はDIYショーですが、当時は「DIYショウ」と書かれていました。

1981年第4回で来場者の目をくぎづけにしたのは「巨大ハンマー」

日本DIY協会の単独主催に戻った第4回DIYショウの和気産業出展テーマは「省エネ・防災・防犯」。時代に即したショーコンセプトを固め、広く一般にDIYをPRすることが、当時の目的でした。

10小間を用意し、来場者の目を釘づけにするために用意したメインディスプレイは、巨大ハンマーです。このディスプレイは、他の出展業者のど肝を抜いたといわれています。

1981年第4回で来場者の目をくぎづけにした「巨大ハンマー」

この出展により、新規商談件数は39件に達し、新商品のエースパックをはじめ、ターモテックス、床金物、ステンドグラスなど好評を博しました。

和気産業が日本DIYショーで続々と展開した「巨大造作物」

巨大ハンマー以降も、和気産業のDIYショーブースには数々の巨大造作物が登場しました。記録に残っているものから2点紹介します。

1983年(昭和58年)のDIYショウ「巨大南京錠」
和気産業のメイン商品のひとつであるカギから、南京錠をセレクト。南京錠を門がわりに設置するという斬新なディスプレイでした。

1983年(昭和58年)のDIYショウ「巨大南京錠」

1984年(昭和59年)のDIYショウ「巨大スニーカー」
当時の主力商品のひとつが、セメダイン。その中のひとつである「セメダインランナー」というスニーカー型の商品をディスプレイにしました。みんなが順番に中に入ることができるほどの大きさです。

1984年(昭和59年)のDIYショウ「巨大スニーカー」

スニーカー型の商品が発売された理由は、現在となっては定かではありません。1983年頃コンバースのハイカットが大変流行しており、その影響があったと推測されます。

ちなみに中身は、普通の糊と木工用ボンドの2種類です。ユニークなデザインは、単に奇をてらったというわけではなく、使い終わった後は鉛筆立てや貯金箱として使えるようにしたこともポイントです。

DIYにより、物を大切に長く使おうという精神を、こうした製品づくりにも取り入れていたのですね。

まとめ

和気産業のDIYショーにおけるディスプレイは、社員たちが一丸となって作り上げた傑作ぞろいとなっています。

例えば、2018年には滝が、2019年は炎が登場するなど、DIYの無限の可能性を魅せるべく、奮闘してきました。そしてこれは最近始まったことではなく、30年も続く伝統ともいえます。

DIYの楽しさ、魅力、可能性をお伝えするべく、今後もDIYショーの出展には全力で取り組んでいきます。

※弊社社史「和気産業65年の歩み」P161~162・202より抜粋