私たちが行っている「キッズDIYキャンプ」は、子ども向けにモノ作りワークショップを開催し、DIYを通して様々な経験や学びを得る場を作る活動です。
しかし、ただお子さんに経験や学びを得ていただくだけではありません。弊社のマテリアリティの一つ「循環型社会・脱炭素社会の実現」にも貢献できる取り組みになるような活動も同時に行っております。
廃棄材料を活用したメニューで廃棄品を減らす取り組み
これまで弊社には、以下のような理由で廃棄される商品がありました。
- 商品供給ができず(廃番)店頭販売が継続できなくなった商品
- 売れ行き不振のため販売中止が決定(廃番)した商品
- 倉庫や店頭等でパッケージ不良となり販売不可にされた商品
- 店頭販売商品の大幅な入れ替えで返品となり再販できない状態の商品等
店頭の製品としては扱えませんが、まだ使えるモノはたくさんあります。そこで、これらの資材をキッズDIYキャンプのワークショップで活用できないかを考え、メニューを考案しているのです。
メニュー1:様々な形の発泡スチロールを使って立体造形にチャレンジするワークショップ
夏休み期間限定の全3回をひとつのプログラムとする人気のワークショップです。
発泡スチロールを自分の好きな形にカットするためのスチロールカッターを作り、自作のスチロールカッターで発泡スチロールを切って、やすり、色を塗ったりしながら自分の頭の中にある想像を形作ります。廃番になり廃棄品扱いとなった大小さまざまな形のスチロールを再利用したいと考え、開発しました。
実は、発砲スチロールの在庫はまだありますので、今後も、このワークショップを継続し、廃棄品ロスに取り組み続けたいと考えています。
メニュー2:カラフルな杉板(UROCO)を使って変形する木箱を作るワークショップ
製造自体が中止となり廃番となってしまったカラフルな杉の板(UROCO)を使った木工ワークショップです。当社開発品激強力両面テープを使って木片をパズルのように組み立てていくと、形が変形する収納ボックスが出来上がります。こちらも質のいい杉板を廃棄せず使いたいという思いがワークショップのメニューになりました。
そもそもUROCOは、廃棄するのはもったいない美しい杉板です。お子さんたちも目を輝かせながら、好きな板を見つけて夢中で取り組んでくれました。
メニュー3:専用の道具を使って南京錠をデコレーション
多様な南京錠の取り扱いがある中で、再販できず廃棄処分されるモノを一部取り置いて、デコレーションの本体として使っています。キラキラ光るラインストーンを南京錠に好きなように配置していくと、南京錠が個性の光る素敵な飾りに変身していきます。
ただの飾りではない、南京錠としての機能もしっかり果たしてくれる作品が出来上がります。子どもにも大人にも夢中になって取り組んでもらえる、ロングセラーメニューです。
メニュー4:くぎと糸で絵を作るストリングアート鏡付き
キッズDIYキャンプ定番のメニュー、ストリングアートのアレンジに廃番商品などを使いました。ストリングアートのボード部分には、ミラーを小さくカットして取り付けています。土台として使用しているカラフルなボードは、人気の資材である杉の板(UROCO)です。
定番メニューのストリングアートを、何度来ても楽しんでいただけるよう、廃番品をうまく活用できるメニューを考案しました。
お子さんがモノを大切にする意識を育くむ取り組み
DIYを学ぶことで、リユース(繰り返し使う)、リペア(修理して使う)、リサイクル(資源として再利用する)の力がつきます。この3つのRを身につけることで、モノを大切にする力を育むことができると、私たちは考えています。
提案1:お子さんにもできる、古着Tシャツを巾着にリメイクするワークショップ
衣類品の廃棄が、今世界中で問題になっています。そこで、ワークショップ参加者に、家にある着古した、またはサイズアウトして着られなくなったTシャツを持参してもらい、「裁ほう上手」という布用接着剤を使って巾着を作るというワークショップを行いました。
お気に入りのデザインや思い出のTシャツが巾着として生まれ変わり、さらに長く使い続けられることを知ることで、工夫すればモノを大切に使い続けられることを伝えていきたいと考えています。
提案2:スチロールカッターで、発泡スチロールゴミを減らす
メニュー1で紹介したワークショップでは、「スチロールカッター」を制作してもらい、作品と共に自宅に持って帰っていただきます。このスチロールカッターがあれば、家庭のごみになる発泡スチロールが子どもの工作材料になります。
お子さんたちには、さまざまなアイデアで、発泡スチロールをリサイクルしてもらえればと考えています。
保護者の方からは、「家電を買ったときなどに出るスチロールゴミで遊ぶことができるし、最終的に細かく切るので処分するときにも役立ちそう」というお声をいただきました。
提案3:道具の使い方動画で子どもが3つのRに取り組むきっかけ作りを
DIYには道具が必要です。しかし最近では、図工の授業が減るなど、道具の使い方を知らないお子さんも増えているそうです。そこで、小さなお子さんでも、モノ作りに使う道具を安全に適切に使えるよう、動画の制作を行っています。ワークショップの中でも、この動画を活用しています。
この動画をきっかけとして、まずは安全なモノ作りの第一歩を知っていただきたいと考えています。そして、道具や工具の知識が増えることで、Tシャツから巾着を作り出すように、家にあるものを別のものに作り変えて使うリサイクルや、修理して使い続けるリペアにつながっていくといいなと思っています。
私たちはワークショップを通じて、
- 廃棄材料を活用したメニューで廃棄品を減らす取り組み
- お子さんがモノを大切にする意識を育くむ取り組み
を行っています。
このような取り組みを続けることで、私たちが目指す「循環型社会・脱炭素社会の実現」に、つなげていきます。